CSRとは?

Corporate Social Responsibilityの略で「企業の社会的責任」と和訳されます。企業は利益を追求するだけではなく、法令遵守、地球の持続可能な発展を目指す環境問題、地域社会、顧客、従業員に配慮した経営を行うべき、という考え方です。CSRの定義は時代によって変わります。


会社法と金融商品取引法が2006年に成立し、大会社や上場企業等に対しては、法令等遵守すなわちコンプライアンスの体制を含む内部統制システム構築の決定、並びに財務報告の信頼性確保のため内部統制報告書の提出が義務づけられました。


CSRを重視する考え方が広がってきている背景には、国家予算を上回る事業規模を有するグローバル企業の登場により、一つの国家・政府がこのような企業を管理することが不可能となるとともに、国際的な貧困、テロリズム、環境問題などを解決するうえで企業の自主的な取組みが必要となっているからです。


また、企業価値が株主を中心とした「シェアホルダー」のものから、広く利害関係者を含む「マルチ・ステークホルダー」のものに変わる場合があります。企業が様々な分野においてCSRの推進のために取組んでいることが企業の持続可能性を保証するもの、すなわち企業価値として評価されるようになってきています。


参考文献  日本弁護士連合会企業の社会的責任(CSR)ガイドライン2007年度版